梅雨が明けねぇぇぇ!!
6月に梅雨入りしてからずっっっと雨!!
例年なら梅雨の晴れ間というのもあるが、今年はそれもないのだ。
「山山山~~~山行きたい!!」
と全国の山家が叫び、のたうち回っていたであろう2019年の梅雨。
流石に最終週には梅雨が明けるだろうと見込んで、7月27日~29日に2泊3日で計画した蝶ヶ岳。
29日は月曜なので、有給までバッチリ取得した。
ところがどっこい。
いよいよ梅雨明けってときにこの週末、台風が発生しやがった。
関東甲信は27日夜から明け方に最も接近するとの情報である。
なんてこった…ほんと…この怒りをどこに向けたら良いのかと。
久々の山だし。
今年初のアルプスでウッキウキだった我々は綿密な計画を立て準備万端だった。
同行のMさんは念願のテント泊デビューである。
「行ける気がする」
この台風、風は強くない雨台風だ。
予報とにらめっこし、雷の危険も低いし初日~翌朝まで雨に打たれることにはなるけど…。
行けると判断した。
ということで、台風の中蝶ヶ岳へ行って来たので紹介したい。
<今回のメンバー>
てれってー、Mさんの計2名。
蝶ヶ岳とは
蝶ヶ岳は北アルプス(飛騨山脈)に属する標高2,677mの山である。
北アルプス主稜線である穂高連峰に対し、梓川を挟み東に連なる常念山脈の一角に位置する。
稜線から見られる、大迫力の穂高連峰・槍ヶ岳の絶景が人気だ。
5月~6月の雪解けの時期、山頂直下南斜面に蝶の形をした雪形が現れるのが蝶ヶ岳の由来。
雪解けの進行は毎年変わるため、この雪形が昔から地元の農耕の目安となっていたようだ。
山体は全て長野県に属しており、なだらかな山容。
登山道や小屋の整備もされており、岩場・鎖場等の危険箇所も少ないので初心者のアルプス入門におすすめ。
(とはいえ、2,600mを超える高山に変わりはないので万全な装備と計画のもと、できれば経験者同行が望ましい)
森林限界を抜けるのは稜線に出る直前なので、ほとんど樹林帯を歩くことになる。
三股ルート、徳沢ルート、横尾ルートなどがあるが、どのルートも割としんどい登りとなる。

何年もずっと行ってみたくて憧れてたのが蝶ヶ岳なんだよね~!本当は残雪期に行ってみたいんだけど、それはもっと経験積んでから!
ルート概要・トイレ情報
今回我々は上高地スタート、横尾で1泊、蝶ヶ岳で1泊の2泊3日で計画を立てた。
テント泊だけど、荷物を減らすため3日間ともお昼は小屋でいただくことに。
1日目は上高地から横尾までの平坦な道のりで、途中の徳澤園で美味しいと評判のカレーライスをいただいた。
2日目は横尾から蝶ヶ岳までの登りで、お昼は蝶ヶ岳ヒュッテで私はラーメン、Mさんはカレーライスを。
3日目は蝶ヶ岳から下山し、上高地へ戻る途中徳澤園ではソフトクリーム、明神館で私は牛丼、Mさんはカレーライス。
なんと無類のカレー好きMさん、3日連続でカレーライスを食べるという所業を成す。
それぞれの小屋のカレーライスを食べ比べてみたかったのだろう、Mさんの出した答えは「徳澤園のカレーが飛び抜けて美味い」とのこと。
徳澤園では私もカレーを食べたけど、確かにあれは超絶美味かったのでオススメ。
お肉はホロホロで丁度よい酸味と辛みと旨味…徳澤園に行った際はまたカレーを食べたい。
3日目は、まっすぐ上高地へ戻らずソフトクリーム食べたり嘉門次小屋・穂高神社へ寄り道したりと、上高地ハイキングを堪能。
帰りは沢渡駐車場から車で約15分の白骨温泉でさっぱり。

トイレは上高地周辺各施設、明神館、徳澤園、横尾山荘等困ることはないけど、山に入ったら蝶ヶ岳ヒュッテまではないので調整が必要。
ルート情報 | |
行動時間 | 1日目:3時間40分、2日目:5時間10分、3日目:7時間(寄り道、買い食いあり) |
内、休憩 | 休憩–分 |
歩数 | 1日目:19,500歩、2日目:13,000歩、3日目:28,000歩 |
歩行距離 | 25.97km |
トイレの有無 | 有(各小屋) |
温泉の有無 | 有(白骨温泉など) |
体力度 | |
難易度 | |
また行きたい度 |
山行記録
1日目(7月27日)
今回、いきなりしくじったことがある。
ザックの重量だけで15kgになってしまい、メイン機の一眼カメラを諦め小型軽量の防滴性能のないミラーレス一眼を携行。
しかし雨のせいでレンズ内が結露してしまい使用不可に…。
ミラーレス機はただのお荷物と化した。クッソ…。
ということで、今回の写真は全てiPhoneで撮影したものである。
27日朝、なんと私が寝坊をするという大失態をかまし出発が1時間遅れた。
沢渡駐車場に車を停めて上高地入りしたのが11:30というな。
本っ当ごめんなさい!
そして今回なんと、7年振りにテン泊用ザックを買い替えた。
おニューのオスプレー オーラAG 50を背負ってレッツゴー。
歩き始めて早々、早速霧雨が降り始めた。
観光客の方々はカッパ着てたり傘さしてたり。
我々はレインを着るのが面倒でもうちょい様子見。
行きは河童橋を渡ってハイキングコースの自然研究路を歩く。
上高地は晴れてたら最高に美しいんだろうなー。
まぁこれはこれで幻想的というか…。
ね、うん。
弱雨が降ったり止んだり。
流石にレインウェアを着る。
明神橋を渡り、明神館に到着したのが13:00頃。
10分くらい休憩を取っていると一瞬だけ晴れ間が!
更に歩き、14:10徳沢へ到着!
ここの徳澤園で遅めのお昼ごはん。
来る前から徳澤園ではカレーを食べると決めていた我々。
念願のカレーは噂通り、べらぼうに美味かった。
大盛を頼んだMさん「コレ、あと3杯いける!」
お腹も満たされ、15:00横尾へ向け出発。
この頃から雨が本格的になってきた。
いよいよ台風が近づいているのか。
まぁでも、予想通り風はない。
横尾に着いたのは16:00…。
これから雨はどんどん強くなる見込みなので早くテント設営しないと。
とりあえず山行計画を伝えてある親へLINEで横尾到着の報告。
テントは橋の下エリアが静かそうだったのでそちらに。
我々の他、テントは2張りのみだった。
まぁ台風だもんな…。
「初日の夜は美味しいもの作って食べよう!」ということで。
メスティンで白米を炊き、仕込んできた肉と野菜を炒めたプルコギ、塩ダレキャベツ。
私の野営史上最高に美味い夕食だ。
私ってもしかして天才なんじゃなかろうか。
Mさん「めっちゃうまいっ!次のテン泊もこれがいい!」
よっしゃ。
ちょっと写真が暗くて全然美味そうに見えないんだが。
2日目(7月28日)
朝─。
いやぁ夜中けっこう激しく降られた。
台風は温帯低気圧になったらしいが、台風一過の快晴とはならずスッキリしない天気だ。
まぁでも雨が降ってないだけマシか。
今日が本番、泣いても笑っても15kg背負って蝶ヶ岳へ登るんだ。
さらば横尾、いざアタック開始。(07:50)
槍ヶ岳方面との分岐。
土砂崩落の注意書きが…怖い。
今年槍ヶ岳へ行く人はお気をつけて!
はっ!ここはテレビで見た槍見台!
うん、つっても槍、見えないね。
わかってたけど。
あとはとにかく長くツラい樹林帯だ。
歩幅を小さく…ゆっくり登る。
途中でMさんからアミノバイタルを2度も支給してもらう。
重くてツラいんだけど、衣食住を全て背負ってしっかり歩けている自分が嬉しい。
いやしかしこのコース、距離が短い分ひたすら急登なのだ。
休憩ポイントはちょいちょいある。
私は全てのポイントで休憩。
登り始めて4時間、ようやく森林限界を抜ける!(12:00)
ここまで来たら稜線はすぐそこだ。
うおー!
登り切ったぞ!
蝶ヶ岳・常念岳分岐点。
せっかくなので、蝶槍へ寄り道。
穂高、めっちゃガスってっけど!
ヤッホー!
ガスってたおかげか、雷鳥にも会えた。
そして蝶ヶ岳ヒュッテに到着。(12:40)
ランチが13:00までだというので、テント設営は後回しにして腹ごしらえを。
危なかったわ、ギリギリ。
ラーメンのしょっぱさが沁みるぜ~。
食後はテント立てて。
山頂へ。
山頂付近から見た蝶ヶ岳ヒュッテとテント場。
一瞬晴れ間が広がって。
なんてサイコーなんだ!
夕飯は舞茸入り明太子パスタ。
完成写真撮り忘れた。
暗くなった頃にはまた厚い雲に覆われてしまったので、星は諦めて就寝…。
ところが、私が寝てからめっちゃ星見えたみたいで…この日みずがめ座流星群で…。
Mさんは何度も起こしてくれたらしいんだが、私は爆睡ぶっこいて朝を迎える。
3日目(7月29日)
最終日の朝。
テント場のザワザワで4時ごろ目が覚める。
おかげで日の出はバッチリ見れた。
今回まだ槍ヶ岳を見れていなくて、最終日の朝に期待していたのだが残念ながら姿を拝むことは叶わず。
朝食を食べて07:00に下山開始。
さらば蝶ヶ岳、また来るよ!
帰りは徳沢へ下るルート。
こっちもキツいな~。
でもこっちのルートの方がお花がたくさんあって楽しいかも…。
徳沢までの道を半分くらい過ぎた頃から、疲れが出始めもう最後はヘロヘロに…。
もはや写真を撮る余裕もなく。
10:40徳沢到着!
いやぁここで食べたソフトクリーム、最高に美味かった!
(写真撮ってないけど)
明神館でお昼ご飯を食べて。
嘉門次小屋・穂高神社へ寄り道して。
上高地河童橋到着!(14:00)
晴れてるや~ん!
穂高の稜線が丸見え!
二人で「どれがジャンダルムだ??」と目をキラキラさせて、今回の山行は閉幕。
今回は台風予報の中決行した山行だったが、少々雨に降られたものの結果的には最高の3日間となった。
拝むことのできなかった槍ヶ岳は、次回リベンジした時のお楽しみとしようではないか。
まぁとりあえず雨に打たれたり汗をかいて、頭痒いわ身体ベタベタだわで。
帰りは白骨温泉の白濁の湯で疲れを癒し、無事帰宅。
ちなみに今回華々しくテントデビューを果たしたMさんは、テン泊の素晴らしさにどっぷりハマってしまった様子。
「テント泊サイコー!!」と何度も言っていた。
ようこそ!こちら側へ!